ハウスメーカーごとに坪単価が異なるのはなぜ?理由を教えます
2019年11月07日
ハウスメーカーにより坪単価が異なるのは計算方法にルールがないことが原因と言われていますが、そればかりではありません。そもそも、住宅は一棟ごとに中身が異なることが原因しています。住宅は坪単価が最初に決められることは無く、見積もりによって工事費が算出できてから、最終的に計算されるものです。そのため、異なったハウスメーカーが同じ工事費を出すことはめったにありません。
同じ面積と仕様の住宅だったら見積もりも同じになるのでは、という疑問が残るのは当然です。工事費の計算方法にルールがないのですが、見積もりに大きな違いが出るのは不可解なので、その原因を探る必要があります。同じ流し台を注文した場合、メーカーはハウスメーカーに同じ金額で販売する訳ではありません。つき合いの程度や買い入れの数などにより、価格に変動を持たせるのが普通なのです。流し台一つでも価格が異なるのは住宅業界では珍しくはありません。
ハウスメーカーと材料メーカーや業者との付き合いで、単体の設備や材料の価格は異なってきます。住宅は多くの職人の手によってつくられますが、職人を手配する費用もハウスメーカーごとに異なります。長く同じ職人を使った場合は人件費が安くなり、短期間の利用では人件費は高くなります。このような事情で同じ内容で見積もりしたとしても、会社により坪単価が異なることになるのです。
住宅は工法と面積と仕様が同じであっても、会社により価格が異なるものです。まして、工法や仕様が異なれば、坪単価や工事費は全く異なるものになります。ローコスト住宅は通常の住宅よりも安くできますが、材料の品質を落としていることが考えられます。建築の材料は製造するメーカーごとに異なり、価格も統一されていません。
住宅は建築基準法の規定を満たすことが求められますが、それは最低限の基準です。材料は建築基準法の最低限度の基準をギリギリ満たすものから、余裕を持って基準を超えるものまで様々です。その中でどの材料を選択するかはハウスメーカーが決めることなので、消費者にはわかりづらくなります。住宅は同じように見えても、実は材料や工法に差があるのです。
木造でも2×4工法や軽量鉄骨プレハブ工法は木造在来工法よりも安くできます。それでもハウスメーカーの工事費が工務店よりも高くなるのは、仕上げなどの仕様が違うことが原因となっています。さらに、ハウスメーカーの会社経費も工務店よりは高くなる傾向です。これらのことから、最終的な坪単価は依頼する会社ごとに異なることになるのです。
上記の事からハウスメーカーを検討する際には入念に比較しましょう。