地盤調査は必要or不要?どちらが正解なのか?
2020年02月04日良心的なハウスメーカーは積極的に地盤調査を行います。建物は上部構造がいくら丈夫でも、地盤が安定していなければ、地震が起きた時に心配です。ハウスメーカーの行う地盤調査の結果、問題ある判定がなされたときは、理由を聞くことが大切となります。理由を聞くことで地盤の状況を的確に認識することができるはずです。
工務店では住宅瑕疵担保責任保険を使う場合に地盤調査を行います。工務店も地盤調査を判定し結果が悪い場合は地盤改良工事が必要となります。ハウスメーカーも工務店と同じように、地盤改良工事をすすめることがありますが、自社の利益のためではありません。地盤が悪いのに地盤改良工事をしなければ、建物が傾くなどの深刻な被害が予想されるからです。地盤改良工事により多額の利益は出にくいと言えます。
工事業者の多くは住宅瑕疵担保責任保険に加入しているので、地盤調査はしなければならない決まりとなっています。その場合の調査は簡易的なものなので、大した負担になりません。良い地盤はスコップで掘り難いほど固いことからわかります。ビルなどを建てるためには最適ですが、水はけが悪いなどのデメリットがあります。
都市郊外の造成地は通常の場合、切土と盛土で構成されています。切土は強度があり、建物を建てるのに適した地盤です。盛土の部分は一般に弱く、支持地盤まで基礎を下げるなどの対策がとられることがあります。地震被害が多いのは切土と盛土に跨って建てられた建物です。切土と盛土は揺れ方が異なるので、その上の建物は地震被害が大きくなることが想定できます。
敷地の全てが建物に適しているわけではありません。比較的安定しているのが旧市街地や昔から建物が建っている敷地です。新たに造成されたり埋め立てられたりしてできた敷地は、地盤の確認が必要です。地盤調査を行わないで済むのはよほど良い地盤です。住宅瑕疵担保責任保険に加入している場合は義務として地盤調査が必要となります。
地盤調査において弱い地盤と確認できた場合は地盤改良や杭基礎などの対策が必要です。砂地盤で地下水位が高い場合は液状化の危険もあるので、注意が必要です。地盤改良は技術が進歩しているので一定の評価はできますが、杭基礎ほどの信頼性はありません。支持層までコンクリートを打つことや杭基礎は信頼性がある改良法と評価されています。上部の建物は地盤の安定があって初めて成り立つので、地盤の強度を確かめることは大事なことです。